鈴木"chin"良雄
SUZUKI "CHIN" YOSHIO(BASS・PIANO・作曲)

1946年長野県木曽福島生まれ。音音楽家の両親の下、幼少の頃からバイオリン・ピアノに親しむ。

早大モダンジャズ研究会ではピアノを担当。卒業後渡辺貞夫に師事。彼のバンドへの誘いもあってベースに転向。1969年~73年の間、渡辺貞夫、菊池雅章のグループで活躍。73年渡米し、74年スタン・ゲッツ・グループ75年~76年アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズのレギュラーベーシストとして活躍。同時にクラシック作曲法を学び、ジャズのフィーリング、クラシックの素養、日本人としての感性をミックスさせた独自の世界を築く。

1985年帰国後、自己のグループMATSURIを結成し再び日本を舞台に活動を開始。 1993年にEAST BOUNCEを結成、同グループ初アルバム「Kisses on the Wind」をリリース。その中の「Somewhere I Never Travelled」がニューヨークのCD101.9FMで頻繁にON AIRされたことで「BEST OF EAST BOUNCE」が全米発売される。

2001年に新グループBASS TALKを結成、新たな音世界に挑戦し続け、2004年10月には「MOON AND BREEZE」を発表。11月には草月ホールでその発売記念及びデビュー35周年記念コンサートを開催。

2005年6月にはBASS TALKでEU公演を行い、エストニアNUMME JAZZ FESTIVAL出演を始め、スウェーデン・ラトビア等2週間に渡ってのツアーを行い好評を博す。

2007年新たに伊藤潔、タモリ、五野洋と共に「ONE」レーベルを発足させ意欲的にCD制作に取り組む。6月に海野雅威(p)フィーチャーのCD「FOR YOU」、12月にはBASS TALKの新譜「Love Letter」を発売。

2008年3月には草月ホールでBASS TALKの集大成としてのコンサートを開き、全国65ヶ所に及ぶ「Love Letter」プロモーションツアーを行った。

2009年10月にはベーシストデビュー40周年を記念して ケイ・赤城、秋吉敏子、小曽根真、イサオササキ,野力奏一、山本剛という6人のピアニストとのDUOのCD「My Dear Pianists」をリリース。

2010年1月に南里文雄賞を受賞、2月には紀尾井ホールでコンサートを開く。

2011年6月にギターリスト増尾好秋とのDUOアルバム「Around the World」を発表し日本全国70か所に及ぶツアーを行い好評を博す。

2012年6月にはBASS TALKの新譜「Dancing Luna」をリリース、白寿ホールで発売記念コンサートを開く。

2008年2月に若者たちとのバンドGENERATION GAPを結成。2015年3月にファーストアルバム「Generation Gap」リリース。同3月22日、モーション・ブルー・ヨコハマにて和太鼓と共にCD発売記念ライブを開催し好評を博す。

2016年竹書房よりジャズ入門書「人生が変わる55のジャズ入門」を出版、ジャズ本のベストセラーになる。

2019年3月に6年ぶりのBASS TALKの新譜「Beyond the Forest」リリース。 5月にHAKUJU HALLでコンサートを開く。

2020年4月長年コンビを組んできた山本剛(p)とのDUOアルバム「Loving Touch」がDAYS OF DELIGHTレーベルより発売となり、現在好評発売中。

2019年いっぱいで19年続いたBASS TALKを解散、現在は2019年に結成したTHE BLENDの活動を本格化し新たなる音宇宙への挑戦を続けている。2022年4月には新譜「Five Dance」リリース予定。

かつてのSWING JOURNAL誌「日本ジャズメン読者人気投票」では数年にわたりBASS部門の1位に輝く。‘チンさん’のニックネームでミュージシャン・ファンから親しまれ、日本ジャズ界のリーダー的存在である。

鈴木良雄 THE BLEND

鈴木良雄率いる新しい挑戦的なバンド。

Generation Gapからの付き合いである中村恵介(tp)、Hakuei Kim(p)に盟友の峰厚介(sax)、
そして本田珠也(ds)が加わりそれぞれの強力な個性がブレンドしている。

峰厚介(sax)|中村恵介(tp)|Hakuei Kim(p)
本田珠也(ds)|鈴木良雄(b)

峰  厚介
Kosuke Mine(Tenor Saxophone)

1944年2月6日 東京生まれ。中学時代ブラスバンド部に入りクラリネットを吹き始める。17才頃にはクラリネットでバンドのアルバイトを始め、この頃よりアルト・サックスも吹き始める。高校2年の頃、ジャズ喫茶でレコードを聴いたのがジャズとの出会いである。

1963年にジャズバンドに入りジャズクラブで演奏を始め、1969年にピアニスト菊地雅章に見出され彼のバンドに入団、解散する1973年まで在籍する。

1970年には初のリーダーアルバム「MINE」を発表する。この年、スィング・ジャーナル誌の読者人気投票アルト・サックス部門で、渡辺貞夫に次ぐ第2位となり新人アルト・プレイヤーとして注目を集める。

1971年にはピアノのMal Waldronの日本公演、及びライブ・レコーディングに参加、また菊地雅章とJoe Hendersonのコンサートにも参加する。この年よりテナー・サックスも吹き始める。

1973年、菊地雅章バンド解散後、ニューヨークに渡り2年間滞在する。この期間にも一時帰国して、菊地 雅章のコンサートに出演し、自己のアルバム・レコーディングも行うなど活動を続ける。

1975年に帰国後、すぐに自己のグループを結成して演奏活動を開始、1976年にはGil Evansオーケストラの日本公演に、アルトプレイヤーとして参加する。

1978年には本田竹広らとネイティブ・サンを結成しコンサート、アルバム制作(計8枚)など精力的な活動でジャズ・フュージョングループとして人気を博す。

1983年、同グループでサンパウロ(ブラジル),モントルゥー(スイス)のジャズ・フェスティバルに出演、ニューヨークのクラブでもライブを行う。

その後、板橋文夫、井野信義、村上寛の3人と結成したFour Soundや富樫雅彦のJ.J Spiritsなどを経て、1992年自己のリーダー・グループ「峰クィンテット」を結成、1993年にはこのグループによる久々のリーダーアルバム「Major to Minor」を出し、この年のスィング・ジャーナル誌ジャズディスク大賞の日本ジャズ賞を受賞する。

1996年には同グループでニューヨークのクラブ「バードランド」に出演、1997年には同グループ3枚目のアルバム「Balancez」を出す。2004年には渋谷毅、林栄一を迎えリーダー作「Rendezvous」を発表する。

2008年には峰クィンテットを解散して新たに「峰カルテット」を結成し、2011年には新作CD「With Your Soul」を発売する。現在、自己のグループ以外にも渋谷毅オーケストラをはじめ、数多くのセッションに参加している。

リーダー・アルバム以外のレコーディングでは菊地雅章、Mal Waldron、渡辺貞夫、日野皓正、富樫雅彦、渋谷毅オーケストラやNative Son、 Four Sounds などを含め40枚以上のセッションに参加している。

中村恵介
Keisuke Nakamura (Trumpet)

1977年生まれ。神奈川県横浜市出身。

中学校の、ジャズオーケストラ部でトランペットを始める。

1999年、第30回山野BIGBAND JAZZ CONTESTにて優勝。

2001年吉祥寺JAZZCONTESTグランプリ、2001年浅草JAZZCONTEST金賞をそれぞれ受賞。

日本を代表する様々なミュージシャンと共演し特に鈴木勲、日野皓正、両氏との出会いによって、日本人にしか出来ないジャズのスタイルに確信を持ち、自己のバンド「HUMADOPE」(ヒューマドープ)ではジャズの伝統文化的側面に敬意を払いつつ、新しいジャズのスタイルを追求している。

2014年、デビュー・アルバム「HUMADOPE」をリリース。

2015年5月、上海で行われたJZ SPRING FESTIVALに自己のバンドで出演。

2019年、前作「HUMADOPE」から参加している金森もとい(b)に加え、吉本章紘(ts)、魚返明未(p)、竹村一哲(ds)という強力な個性をバンドに迎え、セカンドアルバム「HUMADOPE2」をリリース。

その他にも日本のジャズ界のレジェンドベーシスト、鈴木良雄氏の「THE BLEND」や、本田珠也氏主宰の「不穏な空気の中に淀むヘドロまたはヘドロ&カプリシャス」、2Trumpet+Vocal+Pianoというユニークな編成の「TRUMPET OHENRO」等、多数のバンドで活躍中。

ハクエイ・キム
Hakuei Kim (ピアニスト/作曲家/編曲家)

1975年京都市に生まれ札幌市で育つ。韓日クォーター。5歳からピアノを始める。

オーストラリア、シドニー大学音楽院(ジャズ科ピアノ専攻)卒業。 2005年 DIWより「Open the Green Door」でインディーズ・デビュー。その後、同レーベルより3枚のアルバムをリリース。

2009年 ピアノ・トリオ「Trisonique/トライソニーク」を杉本智和(b),大槻”KALTA”英宣(ds)と結成。
2010年 渡辺貞夫の「Sadao with Young Lions」のツアーに参加。
2011年 ユニバーサル ミュージックよりアルバム「Trisonique」でメジャーデビュー。
2012年 ソロ・ピアノ・アルバム「Break the Ice」、DVD 「Solo Concerts」リリース。
2013年 アルバム「A Borderless Hour」リリース。
2015年 韓国伝統音楽ユニットの新韓楽とトライソニークとのコラボレーション・アルバム「HANA」をリリース。
2018年 約6年振りとなるソロ・ピアノ・アルバム「Resonance」をリリース。
2019年 フランスを代表するパーカッション奏者、グザヴィエ・デサンドル・ナヴァルとのパリ公演を収めた最新作「Conversations in Paris」を発表。

これまでに、札幌シティー・ジャズ・フェスティバル、香港インターナショナル・ジャズ・フェスティバル、韓国・光州ワールド・ミュージック・フェスティバル等に出演。

2016年にはトライソニークで米国デトロイト。インターナショナル・ジャズ・フェスティバルに出演。現地オーディエンスやメディアから高評価を受ける。

2018年には初のヨーロッパツアーを敢行し、フランス、イタリア、ドイツでの講演を成功させた。

その他の活動としては、TV東京全国ネット「美の巨人たち」のエンディング・テーマや日韓合作映画「道~白磁の人~」(高橋判明監督作品)のエンディング・テーマの作曲、TV朝日系列全国ネット「越路吹雪物語」で大地真央が歌う主題歌の編曲、クリスタル・ケイ、新妻聖子、綾戸智恵、平賀マリカ、平方元基、川島ケイジ(敬称略)等のレコーディングや編曲、コンサートでの音楽監督等がある。 現在、国内外を問わず活動中。

本田珠也
Tamaya Honda (Ds)

1969年東京生まれ。父本田竹広(P)、母チコ本田(Vo)、叔父に渡辺貞夫(As)、 渡辺文男(Ds)という音楽家系に育ち、1989年頃から父の勧めでジャズを志す。 独学とはいえ血筋の良さからる天賦の才能に加え、 アグレッシブでパワフル且つ感性豊かなプレイで、様々なジャンルをこなすようになる。

1999年5月には大野俊三(tp)の誘いで香港へ招致され、ユージン・パオ(g)等と初共演する。 これを機に2000年12月、香港高山劇場、 2001年5月、シンガポール・インターナショナルフェスティバル、同年9月香港シティーホール公演 等に出演する他、香港、日本、オーストラリア、デンマークから4人が集められ、「Hong Kong Meeting」と題したレコーディングにも参加するなど、国内に留まらず多くのミュージシャンから絶大 な支持を得ている。

2001年3月、大口純一郎トリオ、菊地雅章トリオ、ケイ赤城トリオと立て続けに3人のピアノリーダーのアルバムレコーディングに参加し、3人3様の強い個性のピアニストから称賛される。

2003年12月、タイランドインターナショナルジャズフェスティバルを筆頭に、香港~深圳 ~上海 のツアーに、現地のミュージシャンと共に参加。

2007年から菊地成孔DUB SEXTETに参加。 最近の動向としては、積極的な即興演奏の活動が挙げられる。その主な共演者には、PeterBrotzmann、Thomas Morgan、Todd Nicholson、八木美知依、大友良英、坂田明等。

2011年6月、ドイツのMoers Jazz Festivalに八木美知依ダブルトリオで出演し、 その年の11月にはオーストリアはwelsで行われたPeter Brotzmann生誕70年を記念するコン サートに招致され、アグレッシブな演奏に欧州のコアなジャズファンをも魅了する。

22017年8月に守谷美由貴(as)、須川崇志(b)からなる待望のリーダー・アルバム「セカンド・カントリー」を発売。10月には 新進気鋭の類家心(tp)、井上銘(g)らと結成した「TAMAXILLE」を発売。

2018年1月には独創的なピアニスト佐藤浩一と組んだピアノトリオ「ICTUS TRIO」を発売と、立て続けにリーダー・アルバムを3枚発表するという偉業を成し遂げる。現在もっともジャンルレスで精力的に活動しているドラマーである。

BASS TALK

2002年に結成されたフル-ト、ピアノ、パーカッションそしてベースによるカルテット。 アコースティックな生音を大切にして、鈴木良雄のオリジナル曲を野力奏一のアレンジでエレガントに聞かせるグループ。

井上信平の卓越したフルートと野力奏一の美しい広がりのあるvoicingによるピアノサウンド、岡部洋一のカラフルでステディーなリズム、そしてそれらすべてのサウンドを下で支える鈴木良雄の暖かいベースが聞きどころ。

ベテランのミュージシャンがかもし出す、極上の大人の音楽。

峰厚介(sax)|鈴木良雄(b)|井上信平(flt)|野力奏一(p)|岡部洋一(perc)

井上信平
Shinpei Inoue(flute)

東京芸術大学附属高校卒業後、Boston「Berklee 音楽院」New York「MANNES 音楽院」に学び、卒業後はアメリカ各地のJAZZ フェスティバル、著名なJazz クラブ等で演奏を重ね、90 年カーネギーホールコンサート、91 年全米でCD をリリースなど、実績を重ねる。その後はソウル・バンコクなど東南アジアにも活動の範囲を広げる。

98 年クラウンレコードより「スケッチブック」をリリース。大きな話題を呼び、その後もフルートの巨匠 ハービー・マンをゲストに迎えた「スケッチブックⅡ」そしてスウィング感あふれる「First Take」など精力的に作品をリリース。日本のベストフルーティスト4名からなるユニット“Four Colors”のCD も注目を集めている。

ヨーロッパツアー、JVC JAZZ フェスティバルなどの海外ツアーに参加する一方で、国内に於いては小野リサ、綾戸智恵など、ミュージシャンのサポート多数。日比谷野外コンサートで行われたA.C.ジョビンファミリーのコンサートにも参加している。

スタジオミュージシャンとして、小柳ゆき、ゴンチチ、織田哲郎、高中正義、ケイコ・リー、大黒摩季など数多くのアルバムに参加。プロデューサー、アレンジャーとしても高い評価を得ている。

現在、Shinpei with Friends、Bass Talk、Four Colors、Tres Bard、Musica Cruce など多くのユニットでの活動を続けている。

野力奏一
Souichi Noriki(piano)

1957年10月20日京都生まれ。幼少よりクラシックピアノを学び、その後マイルス、コルトレーン等を聴きジャズにのめり込むようになる。

1974年に父親の持っていたフルバンドに参加。1977年に上京、ジョージ川口バンド等でセッションを重ねる。

1980年、本多俊之バーニングウェイブ、山下達郎ツアーに参加。

1983年、自己のバンド「NORIKI」を結成、アルバムも発表。以降、渡辺貞夫、日野皓正グループのメンバーとして国内外のツアー、レコーディングに参加。

阿川泰子、伊藤君子、チャリート等数多くのアーティストのアルバムにもピアニスト、アレンジャーとして参加。 また森田芳光監督の「キッチン」「おいしい結婚」「ハル」等の映画音楽を担当。

その後、鈴木良雄「Bass Talk」、松木恒秀「What Is HIP?」、大野俊三バンド、ケイコリーバンドのピアニスト、アレンジャー、音楽監督としてアルバム、ツアー等で活動、現在に至る。

岡部洋一
Yoichi Okabe(percussion)

1962年東京都出身。高校時代からパーカッションの演奏を始める。

早稲田大学在学中にラテン音楽やロックのサークルに出入りし、プロとしての活動を開始。歌謡曲のバックや、ブラジル音楽、ジャズなど幅広く演奏する。

現在はトランスロックバンド「ROVO」や、プログレッシブジャズロックバンド「ボンデージフルーツ」、16人編成のブラスロックバンド「THE THRILL」のメンバー。

2001年、ソロアルバム「SATIATION」をまぼろしの世界からリリース。

2006年には、ソロライブアルバム「感覚の地平線」をリリース。

洗足音楽大学ジャズコース非常勤講師。

主な共演アーティストは
溝口肇、佐藤允彦、鈴木良雄、向井滋春、勝井祐二、鬼怒無月、芳垣安洋、小野リサ、David Sanborn、Baden Powell、João Donato、ショーロ・クラブ、村田陽一、中村善郎、菅野よう子、オレンジペコー、古武道、山本剛、ケイコ・リー、ギラ・ジルカ、濱瀬元彦、守屋純子、太田恵資、福岡ユタカ、酒井俊、中島啓江、渡辺真知子、ホッピー神山、今堀恒雄、納浩一、柏木広樹、木住野佳子、中西敏博、朝崎郁恵、Saigenji、榊原大、鈴木亜紀、リリアナ・エレーロ、など。